新たなプロジェクトたち
プロジェクトFをやって居たら、通りすがりのローカル中年クライマー(多分S宮さん)に「そのラインは30年来のプロジェクト」だと教わった。古美山にも同様の30年プロジェクトがありトライした事があるが、このラインはかなり長く放置されていたようで、初日の数トライで中継ホールドがぶっ飛び、スタートが欠けた。恐らく殆ど誰も触っていなかったと言っても過言では無い気がする。こういう忘れられたラインにはロマンを感じる。とりあえず第一核心の初手を0.3秒くらい止めれるようになったが、ムーブが2つあり、どちらが良いのか未だに分からない。仮に100度の壁についた6mmカチを止めれたとしても、その後にはブラインドのデッドが待ち構えている。
初手だけで2-3段、推定3-4段はありそうなラインだ。私が登れなくても(登りたいけど)、新しい世代の人がいつか登ってくれるだろう。
このプロジェクト周辺にもいくつか忘れられたラインがあり、見た目簡単そうな岩の上部のコケを2日かけて掃除した。下部のムーブは直ぐに出来、中間部のアンダーから上部のクラックを掴めば恐らく終わりなのだが、絶妙に遠くてガバ足から届かない。身長が180くらいあれば届いてしまうかも知れない...仕方なく薄カチを中継しようと握りこんだら真っ二つにぶっ飛んだ。その光景があまりにも面白くひとりでゲラゲラ笑ってしまった。
この岩はかつてトップロープで登られていたようだが、このライン上のリップにはハーケンが打たれていない(同じ岩の他のラインには打たれている)、あるいは木を支点にしたのかも知れない。下部から中間部がポロポロ欠けたので、長らく触られていないようだ(ただし、フットホールドにトライの形跡は見られた)。結局アンダーを保持して結晶に足上げムーブを探り、指に穴が開きそうになったところで戦略的敗退。次やれば決めれそうかな。一度雨が降って掃除したクラックの土が流れてくれると良いのだけど...
休憩時間にさらにエリアを散策すると、恐ろしく格好良い岩を見つけた。が、何故かトポに岩の表記はあるが設定課題が無い。裏面にはaくらいの簡単な課題もあるが、登られていないのか?表面はそれなりに難しそうで見た感じe〜fだろうか。アプローチが悪く今回は下見のみとした。周辺にも何個かラインを見つけたので、また機会があればまとめて紹介したい。
このエリアは豊田ビギナー的なメインエリアで岩数が多い。開拓済みの為にプロジェクトラインが取り残されてしまったようだ。私も数年このエリアに来ていなかったので、復帰の岩ならしでたまたま来て本当に良かった。まさに岩に呼ばれているような感覚だった。


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