色々と想うこと
2022年始まって早々(1/3前後?)に、豊田でまたいくつかの課題がチッピングされた。その1つ沢蟹eは直前の元旦(写真の日1/1昼頃)に登っていただけに、なんだか気持ち悪い感じがする。あの日当たりがよくて気持ちの良い場所に、数日後にチッピング犯が来てスタートの薄カチやらをハンマーか何かで叩いて壊した...同じ駐車場にとめて、すれ違っていた可能性もある...
削られたのは沢蟹eとゴーストザッパーf。Bose fやインペリアルfなんかを削ったのと同じ犯人だろう。インペリアルなんて豊田、いや国内でも有数の素晴らしい二段課題なので、ああいう奇跡的なホールドの繋がりのラインを消滅させたのは本当に許せない。まあラインの問題でもなくノーチッピング。
沢蟹eの場所から考えても、犯人は間違いなくクライマーだろう(結構分かりづらい所にあるマイナー課題)。特徴的なのは、課題を削って登り易くするのではなく、課題を消滅させるような破壊の仕方をしている点。なんとなく、自分が登れなくて腹いせにやっているというよりは、誰かが登れないようにやっているようにも思える。
例えば、Instagramでとあるクライマーが集中的にトライしている課題がかなりの頻度でチッピングされている。そういう、特定の誰かを狙って登れないようにしている気もする。ほんとに、しょうもないからやめてくれ。そこに何百年、何千年もあった自然の形が、何百、何千人と登られて来た課題が、どうしようも無いクライマーの感情(無感情)によって破壊されていく...
怒りと同時に、犯人に同情もする。今まで心が震えるようなクライミングをした事も無ければ、人が登っているのを見て感動した事も無いのだろう。何年もトライしてある日突然登れる体験もした事も無いのだろう。一体何のために登っているんだろうか?と。何が楽しくてクライミングしているのか?何故クライミング辞めないのか?
声を大にして言いたい
「クライミングの1番面白い所は、登れそうで登れない事ですよ〜!」
(まあ、その楽しみを人から奪って優越感に浸りたいのかな...病気だね)
Reel Rock 15のメリッサ•レネべが女性として初めてフランケンユラのAction Direct 9aを登る映像なんて、クライマーじゃなくても泣けるレベルだ。そういう気迫溢れるクライミングをする人が周りに居ないのだろう(ちなみに知人のStephan VogtのAction Directを登るThe Fire withinも素晴らしいのでYoutubeで是非ご覧下さい)。
まあ犯人が誰でも良いし、そういう祟り神的な輩は定期的に出ては消えてゆくから仕方のないことなのだけど(社会の歪み?)、問題は豊田でチッピングされた看板課題があまりに多くなっていること。どうにか早めにチッピング犯を止めないと、エリアの歴史がどんどん失われていってしまう。
世界中どこでもチッピング問題はあるけど、結局の解決策は見当たら無い。アメリカの岩場みたいにガイド同伴にする訳には行かないし、見回りだって限界がある。結局、ローカルコミュニティの結束力を強くして、情報戦でやっていくしか無いのだろうが、空中分解したTCAには頼れないし...今後、豊田の岩場はどうなって行くんだろうか?どうにかならんかね...泣。
結論。自分に出来ることは、現在進行形で開拓を進めて、良い岩とラインを探して、同じだけ課題を量産していくこと。それしか無い。
かつてウォルフガング・ギュリッヒは言った
「クライマーの最も強力な筋肉とは、脳みそなのだ」


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